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AWS の Windows インスタンスでリザーブインスタンスを適用してみたり色々
16/04/12 00:27 / IT関連
AWS の FAQ をじっくり読めばわかるんですが、時々英語のページに飛んだり、ページ偏移が多かったりと分かりにくいので、ちょっとまとめと復習の意味も兼ねてのメモです。
「ここちゃうわ!!」というご指摘がありましたらコメント頂けると嬉しいです。 普段は、オンプレミス(と書くとかっこいいですが、要は自宅サーバー)で運用をしていますが、仮環境として AWS にも環境を作っています。 AWS の環境はテスト環境としての運用ですので常時動かしている訳ではありませんが、本業(PMail Server2 などのソフトだけを開発している訳ではありません(^-^;)でも利用することもあり、ちょっと本格的に活用をしようと数日悩んでいたのですが、いっちょリザーブインスタンスも使って完全稼動させてみることにしました。 さて、その前に AWS の Windows インスタンスの料金体系ですが、大きく分けて従量課金とリザーブインスタンスを使った割引の2種類があります。 従量課金(オンデマンド)は、その名の通り、使った分だけ請求される方式で使わなければ費用はかかりません。 その分、一時間辺りの課金額が一番高く設定されています。 リザーブインスタンスは予め一定期間利用する前提での方式で、使っても使わなくても課金されますが、一時間辺りの課金額に対して割引がされています。 また、このリザーブインスタンス(RI)は 2016年4月の時点で3種類あり 1)No Upfront 前払いなし。 2)Partial Upfront 少しの前払い。 3)All Upfront 完全前払い。 があります(調べている時に、これを軽度、中度、重度と表現されていたりしますが、変な略し方ですよね・・・軽度とか書かれていると、サイトの負荷なども影響するん?とか思ってしまいました。) 取り合えず Windows Server(Amazon VPC)の RI の一覧を見てみます。 AWS コンソールにログインして EC2 のインスタンスメニューにある、リザーブインスタンスを選択して、プラットフォームを Windows Server 、インスタンスタイプを t2.micro で検索をした結果です。 以降は全て 12ヶ月での換算となります。 a) No Upfront 時間レート $0.020 b) Partial Upfront 時間レート $0.007 c) All Upfront 時間レート $0.000 となっています、ちなみに、従量課金の場合は $0.025 となります。 一旦まとめますと 1) On Demand は $0.025 / hour 2) No Upfront は $0.020 / hour 3) Partial Upfront $0.007 / hour 4) All Upfrontは $0.000 / hour となります。 1ヶ月を 30日として 24時間で 720時間としてコスト計算した場合・・・ 1) $18.0 / month 2) $14.4 / month 3) $5.04 / month 4) 完全前払いなので無し。 となります。 さて、こいつを年間に換算してみますと 1) $216.0 / year 2) $172.8 / year 3) $60.48 / year 4) 完全前払いなので無し。 となります。 ただし、3と4は前払い金がありますので、それを皿に加算しますと 1) $216.0 / year (前払い無し) 2) $172.8 / year (前払い無し) 3) $152.4 / year (前払い $92) 4) $150.0 / year (前払い $150) となります。オンデマンドを 100とした場合 1) 100% 2) 80.0% (-20.0%の割引) 3) 70.5% (-29.5%の割引) 4) 69.4$ (-30.6%の割引) となります。 更に計算して、オンデマンドと Upfront の損益分岐点と計算しますと、1日の間に 19.2時間稼動させると、0.025 * 19.2時間を 30日稼動させると $14.4 になりますので、年間を通して 1日の平均稼働時間が 19.2時間を超える場合は、リザーブインスタンスを適用した方が良い。という結果になります。 「1日 19.2時間だけ稼動させるってないんちゃう?」と思いますが、例えば 24時間稼動させるメールサーバー等では無く社内用のサーバーなどを出勤日のみ稼動させる。という状況の場合は、年間休日を120日とした場合、245日の稼動ということになります。 となると、245日x24時間で 5,880時間 / year、稼動日の平均稼働時間は 365日x19.2時間で、7,008 / year ですので、そのような場合は、リザーブインスタンスを適用する方が高いという計算にもなります。 それ以外にも、07:00 にインスタンスを起動して、21:00 に停止したとした場合は、14時間/day = 5,110時間 / year ですので、これも下回りますが、API などでインスタンスの起動や停止、突発的に起動する必要があるケースなどの保守性やメンテナンス性なども考える必要がありますので、厳密に言えばその辺りのコストも加味する必要があります。 「取り合えず」「24時間稼動させるのであれば、リザーブインスタンスを適用した方が安い」ということになります。 「取り合えず」と書いたのはオンデマンドは停止した時点で従量課金も加算されなくなりますが、リザーブインスタンスは文字通り「一定期間の間インスタンスの利用を予約(リザーブ)する」ので、短期間の場合は、損をするケースもあります。 これも具体的に計算しますと、オンデマンドとリザーブインスタンスの損益分岐点は、7,008時間 / year ですので、292日以内の稼動、つまり、9.7ヶ月以内で停止する、または停止する可能性がある場合は、オンデマンドの方がコストが安いことになります。 例えば半年間限定ならば、オンデマンドの方が良いってことになりますね。 あと利用する場合に細かく気になる点、気になった点としては・・・ 1)途中から適用してもOK? OKです。 例えば、月頭から100時間オンデマンドで利用した後にリザーブインスタンスを適用した場合は、100時間分オンデマンドで計算され残りの約 620時間分がリザーブインスタンスの料金で計算されます(完全前払いを除く) 2)請求管理でレポートのリザーブインスタンスの使用状況が出てこないよ。(データが無いとか) S3 にバケット作って正しく設定している場合でも(これも最初はちょっとわかりにくいんですよねぇ。1回設定できたらなんてことないんですが)レポートに反映されるのに2日から数日かかります。S3 のバケットの中を見て、なんかファイルが出来ていれば、あとは待つだけですので、寝て待ちましょう。 3)なんかリザーブインスタンスを適用したのに請求の予測金額が高いよ。 月の途中から適用した場合、それまでの請求額から予測するので高く表示されるようです。 料金の明細の中にある EC2 の項目を見て、Reserved Instances の項目があればちゃんと適用されていますのでダイジョブです。 4)リザーブインスタンス以上の金額を請求されたよ。 リザーブインスタンスが適用されるのは EC2 のインスタンスのみですので、ボリュームや転送量の部分は従来通りに課金されます。 詳細レポートを使う場合は、S3 も使いますので、その分化金額が増えますので(それでも月に $1 かからんとかそんなもんですが)その点も注意です。 5)最後は注意事項ですが、リザーブインスタンスを購入する場合、リージョンとかインスタンスタイプなどをしっかりと確認してから購入するようにしましょう。 アベイラビリティーゾーン(リージョン)が、ap-northeast-1a にあるのに、ap-northeast-1c を購入しても適用されませんので(多分適用されない) なんだか AWS の回し者みたいな記事となりましたが(笑)せっかく割引制度がありますので、ちゃんと利用しましょう。 [更新日付:2016/04/15 00:30:26]
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