PMailServer2 フィルタリング機能

フィルタリング機能は製品版のみ利用可能です
PMailServer2 では SMTP を使って受信又は送信されるメールに対してメールの解析を行い内容についてフィルタリングを行うことが出来ます。内容を解析できるメールは

(*1)
展開できる方式は 無圧縮(Zip0)及び Inflate/Deflate(Zip8) です。それ以外の形式は対応していません。また二次圧縮、三次圧縮には対応していません。
Inflate/Deflate方式 は WindowsXP 以降で標準対応されている圧縮形式です。
Inflate/Deflate圧縮は RFC1950 及び RFC1951 で仕様が決められている圧縮アリゴリズムです。
ZIP ファイルフォーマットは www.info-zip.org にて一般公開されている資料を元に A.K.I Software が独自に作成したライブラリによって解凍を行っています。(外部ファイルは必要ありません)

フィルタリング機能については自己責任で行って下さい。フィルタリングは機械的に判断をするのみでそのメールがウィルスやワーム、SPAM などと断言するものではありません。またフィルタデータによってメールが破棄されたことによる全ての損害は一切 A.K.I Software は責任を負いません。


serverfilter.txt の記述方法(MULTI/POINT を除く)

FILTERxxxx="フィルタ名","フィルタタイプ","調査最大サイズ"
FILTERSTARTxxxx
フィルタ用データ
FILTERENDxxxx

xxxx は1〜9999までの数字を指定し上記のフォーマットで1フィルタとします。
xxxx の数字は1セット全て合わせる必要があります。全体で1〜9999までフィルタを設定することが可能です。またフィルタの番号は重複しなければ連番である必要はありません。
番号は serverfilter.txt とドメイン単位フィルタで重複しても問題ありません。

フィルタは小さい番号から順に判定が行われます。

フィルタタイプ適用範囲
TEXT/NTEXT
(ワイルドカード可)

メール本文に対して適用され添付ファイルに対して処理は行いません。メールが SJIS 以外で記述されていた場合は、SJIS に変換後にチェックが行われますのでフィルタデータは SJIS(Windows 標準)で記述する必要があります。

NTEXT の場合は、指定された文字列が含まれていない場合に処理対象となります。

実際の例(本文に特定の文章が含まれる場合)
FILTER1="SPAM1 - SPAM送信者1","TEXT"
FILTERSTART1
こんなときはこちら!→http://www.xxxxxxxx.jp
FILTEREND1
FILTER2="SPAM2 - SPAM送信者2","TEXT"
FILTERSTART2
こんなときもこちら!→http://*.yyyyyyyyy.jp
FILTEREND2

HTMLメールは、URL 等に % を使った記述(パーセントエンコーディング)を行うことができます。

<A href="http://%61%6B%69%73%6F%66%74%77%61%72%65%2E%6A%70">Click here</A>

これは

<A href="http://akisoftware.jp">Click here</A>

と同じように扱われます。
パーセントエンコーディングは普通の文字と複合することができる為、単純なマッチングの場合に全てのパターンを登録するのは非常に効率が悪くなります。
この箇所は自動的に ASCII(上記の例の場合下の URL)に変換が行われますので、デコードされた URL にて指定を行って下さい。

逆に % 指定のままをそのままコピーしても認識されませんので注意して下さい。
上の URL を変換したい場合は、A.K.I Software製 MDeco(フリーソフト)等のソフトを使って変換を行うことができます。

FILTERSTART1 から FILTEREND1 までの間に記述された内容(こんなときはこちら!→http://www.xxxxxxxx.jp)が本文に含まれる場合に該当するメールを破棄します。フィルタタイプに TEXT を指定することによりメール本文がJIS 等で書かれている場合にも S-JIS へ変換し比較を行う為文字コードを意識する事はありません。

メールエンベローブ(ヘッダ)も比較内容に含まれます。
HEAD/NHEAD
(ワイルドカード可)
メールヘッダーを対象にします。
項目のヘッダーも含めて指定を行います。
BODY/NBODY
(ワイルドカード可)
基本的に TEXT/NTEXT と同じですが、TEXT はメールヘッダを含むことに対して BODY はメールヘッダを含まない本文のみを対象とします。
SUBJECT/NSUBJECT
(ワイルドカード可)

メールの件名に対して適用されメール本文に対して処理は行いません。件名が Base64 でエンコードされている場合も SJIS に変換後にチェックが行われますのでフィルタデータは SJIS(Windows 標準)で記述する必要があります。

NSUBJECT の場合は、指定された文字列が含まれていない場合に処理対象となります。

実際の例(件名に特定の文章が含まれる場合)

FILTER3="未承諾広告","SUBJECT"
FILTERSTART3
未承諾広告
FILTEREND3

FILTERSTART3 から FILTEREND3 までの間に記述された内容(未承諾広告)がメールの件名に含まれる場合に該当するメールを破棄します。フィルタタイプに SUBJECT を指定することにより件名が Base64 で変換されている場合も S-JIS へ変換し比較を行う為文字コードを意識する事はありません。
また SUBJECT フィルタに関して、件名に含まれる半角・全角スペース及びタブを除外した上でチェックが行われます。
件名が「未 承 諾 広 告」の場合や「未 承 諾 広 告」でも「未承諾広告」として扱われます。

SUBJECTCHARSET
(ワイルドカード可)

メールの件名に対して適用されますが、件名本文では無く、件名に使われる文字コードに対してチェックが行われます。

実際の例(件名に特定の文字コードが含まれる場合)

FILTER3="キリル文字","SUBJECTCHARSET"
FILTERSTART3
Windows-1251 FILTEREND3

FILTERSTART3 から FILTEREND3 までの間に記述された文字コードが件名に含まれる場合に該当するメールを破棄します。

メールヘッダからの確認例

Subject: =?windows-1251?B?x+Lu7ejy5SDoIOfg6uDn++Lg6fLlIQ==?=
件名が特定の文字コードでエンコードされている場合は、=? で始まり ?= で終了するようになっています。
上記の場合は、windows-1251(キリル文字)と B(Base64) でエンコードされていることを意味します。(?Q? の場合は Quoted-Printable)
SUBJECTCHARSET では、この最初の部分で指定されている文字コードと比較します。
文字コードが混合されている場合は、最初の文字コードのみ比較を行います。

FROM
(ワイルドカード可)

メールの差出人に指定されたフィルタデータが含まれる場合に処理対象となります。
また特殊パラメータの [NONE]([]含む)を設定しますと「メールヘッダに FROMが無い」という条件が設定できます。

実際の例(送信者に特定の文章が含まれる場合)

FILTER3="SPAM1","FROM"
FILTERSTART3
spammer@example.com
FILTEREND3

実際の例(送信者が存在しない場合)

FILTER3="SPAM1","FROM section no exists"
FILTERSTART3
[NONE]
FILTEREND3

処理対象は、メールアドレス及び、デコードされた差出人の名前が対象となります。

TO
(ワイルドカード可)

メールの宛先に指定されたフィルタデータが含まれる場合に処理対象となります。
また特殊パラメータの [NONE]([]含む)を設定しますと「メールヘッダに TOが無い」という条件が設定できます。

実際の例(件名に特定の文章が含まれる場合)

FILTER3="SPAM2","TO"
FILTERSTART3
spammer@example.com
FILTEREND3

実際の例(TOが無い場合)

FILTER3="TO Section no exists","TO"
FILTERSTART3
[NONE]
FILTEREND3

処理対象は、メールアドレス及び、デコードされた差出人の名前が対象となり、TO 以外に CC も対象に含まれます。

RETURNPATH
(ワイルドカード可)

メールの Return-Path: 指定されたフィルタデータが含まれる場合に処理対象となります。

実際の例(件名に特定の文章が含まれる場合)

FILTER3="SPAM3","RETURNPATH"
FILTERSTART3
@example.com
FILTEREND3

注意事項:PMailServer2 本体でチェックされるデータは「PMailServer2が書き換える前」の Return-Path が対象となります。
Return-Path は PMailServer2 によって書換が行われる為「PMailServer2 で受信した後の Return-Path」は参考にならない場合があります。

EXEC

メールに添付されている Windows 実行ファイル(.EXE/.PIF/.SCR等)又は ZIP 圧縮ファイル(.ZIP)対して適用されます。
添付ファイルのヘッダを調べ判断をしていますので、拡張子が偽装されている場合も正常に適用されます。
Windows 実行ファイルは PEヘッダ(Portable Execute形式)にて確認されます。ZIP 圧縮ファイルはPKZIP 形式のフォーマットにより確認されます。上記以外のバイナリには対応していません。

調査最大サイズを指定することにより指定サイズ以下のファイルのみ適用しフィルタリング処理に必要以上の時間をかけずに済む様になっています。(サイズの指定は KByte 単位で指定します。1KByte は 1024Byte で換算します)
フィルタデータは実行ファイルの一部を16進表記で記述する必要があります。このフィルタデータは製品版付属のフィルタエディタ(FEditor.exe)で実行ファイルからフィルタ用の16進表記を出力することが可能です。

添付ファイルはサーバ上で展開され直接比較が行われます。サーバ上で展開するのは Base64 形式の添付ファイルをメモリ上に展開するのみです。サーバ上で添付ファイルの実行は行われません。また添付ファイルが複数の場合でも対応します。

実際の例(ウィルスなどのの場合)

FILTER1000="NetSky-P","EXEC","100"
FILTERSTART1000
F31D019DA2FCE0C9FE85AE6268E4F98E
010800601A4CC4A1EC5762D089409F67
13F6C5602CE0AEF8ADC01EB39BDD56A0
5761E5DE1400C25F8EDA98ECFAA36169
3801365B503565A71CFEC59C42BA4634
66CFCC979D493EE124C5D925528DCBB2
CB04FD95F745305FB2074B2845C4F3D3
951A5D949B7160B014DECF847A4705C9
32C8C116075635A6D7A2595C8C408504
4E093FDCF8BE5253C8EE20105A193836
D7152BE76AB19C07F39997732E4B1050
FILTEREND1000
EXTENSION/NEXTENSION

メールに添付されているファイルの拡張子を調べ該当する場合は内容を問わずフィルタリングの対象とします。

NEXTENSION の場合は、指定された文字列が含まれていない場合に処理対象となります。

拡張子は . (ピリオド)を抜いた状態で設定して下さい。大文字小文字は区別されません。また1フィルタに付き1拡張子です。
複数の拡張子を除外する場合は、その分だけフィルタを設定してください。1つのフィルタに複数の拡張子を設定した場合は正常に動作しません。

複数の添付ファイルが存在する場合、いずれかのファイルに適応される場合でもフィルタリング対象となります。
(SCR をフィルタ対象とし、添付ファイルが2個あり、片方が test.zip 片方が test.scr の場合、このメールはフィルタリング対象となります)
拡張子のついていないファイルに対しては無効です。

実際の例(拡張子の指定)

FILTER10="Screen Saver","EXTENSION"
FILTERSTART10
SCR
FILTEREND10

Windows で受信する際に、通常送ることは滅多に無く、また Windows 上で実行できるファイルの拡張子は
  • EXE
    Windows 実行ファイルです。
  • SCR
    スクリーンセーバーの為の拡張子です。スクリーンセーバの中身は Windows 実行ファイルと同じです。ウィルスやワーム等が偽装によく使う拡張子です。
  • BAT
    バッチファイルの為の拡張子です。本来のバッチファイルは中身はテキストで記述されていますが、Windows は実行ファイルとして扱います。
  • PIF
    MS-DOS 時代のファイルを実行するとこの実行環境を設定及び記録する為に作成されるファイルです。本来の PIF ファイルは実行するファイル、割り当てるメモリ等が記録されていますが、Windows は BAT と同様実行ファイルとして扱います。
  • COM
    MS-DOS 時代の実行ファイルの一種。現在では EXE は殆どを占めていますが一部では利用されています。(command.com / cmd.com 等)実行ファイルそのものです。
  • CMD
    Windows NT 以降で使われるバッチファイルと同様です。
上記以外にもスクリプト系なども含めるとかなりの数があります。
拡張子でフィルタリングする場合は、フィルタ番号を若い番号に設定を推奨します(フィルタは若い番号から順番にチェックされていきます)

拡張子に EML を使う場合について
メールの添付ファイルに Content-type: messages/rfc822 でメールが添付されいる場合、この添付ファイルは内部的に拡張子がEML と同様として扱われます。messages/rfc822 は主にメール内にメールそのものを付ける場合に指定されるタイプですが内部処理の関係上、メールと同様として扱う為に eml の拡張子が付加されます。

SHA1

メールに添付されているファイルを展開して SHA1 ハッシュ値を取得し該当する場合はフィルタリングの対象とします。
実際にファイルを展開して SHA1 を計算しますのでサーバーへの負荷がそれなりにかかります。

ZIPEXT
(Pro版のみ)

メールに添付されているZIPファイルにアーカイブされているファイルの拡張子を調べ該当する場合は内容を問わずフィルタリングの対象とします。
ファイル名の取得はパスワードの有無や圧縮形式に関わらず取得されます。

ZIPCRC32
(Pro版のみ)

メールに添付されているZIPファイルに含まれる CRC32 値と比較して該当する場合はフィルタリングの対象とします。
ZIPファイルには予めチェックサム用の CRC32 が含まれており、その値と比較をします。
実際にファイルを展開して CRC32 を計算するわけではありませんので負荷は低く、また対応していない圧縮形式であっても比較することが可能です。

ZIPSHA1
(Pro版のみ)

メールに添付されているZIPファイルに含まれるファイルを展開して SHA1 ハッシュ値と比較して該当する場合はフィルタリングの対象とします。
SHA1 ハッシュ値を取得する際に実際にメモリ上に ZIP ファイルを展開します。対応している形式は Stored(0) / Deflate(8) のみで、それ以外の圧縮形式には対応していません。
実際にメールから添付ファイルを抽出した上で ZIPファイルを展開し SHA1 を計算しますのでサーバーへの負荷がそれなりにかかります。

OFFICEMACRO
(Pro版のみ)

メールに添付されている旧形式の Excel / Word (BIFF8形式)に VBA マクロが含まれている場合にフィルタリングを行います。
また、添付ファイルが ZIP ファイルの場合、ZIP ファイルを展開して拡張子が xls / doc だった場合も同様にチェックを行います。(対応している形式は Stored(0) / Deflate(8) のみで、それ以外の圧縮形式には対応していません。)
また、ZIPSHA1 と同様にファイルサイズを指定し、指定サイズ以下のみを対象とします。

本機能は、Excel / Word のファイルフォーマットである CBF形式を解析した上で、VBA マクロが含まれているかの確認のみを行います。マクロの内容や種類についてはチェックの対象外となります。
マクロを含むファイルのやりとりが必要な場合は、新形式(.xlsx / .docx / .xlsm 等)でやりとりを行って頂くか、パスワード付き ZIP ファイル等で行って下さい。

CCTLD/NCCTLD

メールが送信された際の ccTLD.bin を元にしたIPアドレスでのフィルタリングを行います。
事前に cctld.bin を抽出または作成して pmservice.exe と同じフォルダにコピーする必要があります。
指定は2文字の国別コードを指定します。(例:日本→JP、アメリカ→US...等)
MULTI/POINTフィルタの場合 POINTフィルタのみ利用できます。MULTI では利用できません。

HOST/NHOST

メールが送信された際のホスト名でのフィルタリングを行います。
MULTI/POINTフィルタの場合 POINTフィルタのみ利用できます。MULTI では利用できません。

HELO/NHELO

接続時に配信元が HELO で送信をしてくる名前でフィルタリングを行います。
MULTI/POINTフィルタの場合 POINTフィルタのみ利用できます。MULTI では利用できません。

HELOTLD/NHELOTLD

接続時に配信元が HELO で送信をしてくる名前のトップレベルドメインでフィルタリングを行います。
MULTI/POINTフィルタの場合 POINTフィルタのみ利用できます。MULTI では利用できません。

CONTENT/NCONTENT

メールの形式、又はメールに添付されているデータの形式を指定してフィルタリングの対象とします。
添付ファイルが複数ある場合はいずれかの一つでも該当した場合は処理が行われます。

NCONTENT の場合は、指定された文字列が含まれていない場合に処理対象となります。

実際の例(文字コードの指定)

FILTER10="キリル文字","CONTENT"
FILTERSTART10
koi8-r
FILTEREND10

メールヘッダを参照すると、殆ど全てのメールは下記のように Content-Type: が指定されています。
  • Content-Type: text/plain; charset="windows-1251"
  • Content-Type: text/plain; charset="windows-1252"
  • Content-Type: text/plain; charset="us-ascii"
  • Content-Type: text/plain; charset="iso-2022-jp"
  • Content-Type: text/plain; charset="iso-2202-jp"
  • Content-Type: text/plain; charset="koi8-r"
  • Content-Type: text/html; charset="us-ascii"
CONTENT で判別される箇所は、行頭の Content-Type: 以降のデータです(上記の場合は太字になっている箇所になります)
CONTENT に ISO を指定した場合は、iso-2022-jp(日本語)/iso-2202-jp(日本語)が対象となり、koi8-r を指定した場合はキリル文字で書かれたメールが対象となります。
あくまでも Content-Type: で指定されたデータの内容と比較をし一部でも一致した場合に判定を行います。本文のデータそのものを解析して確認を行っている訳ではありませんので注意してください。
また、text/html を指定した場合は全ての HTMLメールがフィルタリングの対象となります。

メールには、MIME形式でメール内に複数のデータを格納することができます。その場合はMIMEパートに指定されている Content-Type: が対象となります。
青字は注釈です

------=_NextPart_000_0009_01C67E27.682B2480
Content-Type: text/plain; charset="us-ascii";
プレーンテキストで、文字コードには us-ascii が指定されています。
Content-Transfer-Encoding: 7bit

this mail is test message.

------=_NextPart_000_0009_01C67E27.682B2480
Content-Type: text/html; charset=koi8-r
HTMLメールで、文字コードには koi8-r が指定されています。
<html><body>
<span style="color:blue">this mail is test messages.</span><br>
</body></html>

上記の場合、フィルタデータに koi8-r が指定されている場合、テキスト部は us-ascii ですが、HTML部は koi8-r なので対象となります。

CONTENT タイプは強力にフィリタリングを行います。英語のspamメールを排除しようと us-ascii でフィルタリングを行った場合、日本語OS から発信されたメールでも内容が全てアルファベットのみで書かれている場合、charset に us-ascii を指定をするメーラもありますので注意してください。
代表的な文字コード(他にも沢山あります)
  • us-ascii
    アルファベット及び半角数字のみ
  • iso-2022-jp
    主に日本語JISコード
  • shift-jis
    日本語Shift-JISコード
  • euc-jp
    日本語EUCコード
  • koi8-r
    キリル文字コード(ロシア語)
  • utf-7
    7bitコードで表記されたUnicode
  • utf-8
    8bitコードで表記されたUnicode
  • utf-16
    16bitコードで表記されたUnicode(メールでは殆ど利用されません)
  • GB2312
    簡体字中国語内容はJISに似ています
  • ISO-2022-KR
    韓国語コード
  • ISO-8859
    ラテン語コード(8859 の後ろに -1 や -2 が付きいくつか種類があります)
  • windows-1251
    koi8-r と殆ど同じでキリル文字を指します。
  • windows-1252
    ISO-8859に似ていますが ISO-8859を拡張したコード 1252 は Windows でのデフォルト文字コード
MIMECONTENT/NMIMECONTENT

メールに添付されているデータの形式のみを指定してフィルタリングの対象とします。
NMIMECONTENT の場合は、指定された文字列が含まれていない場合に処理対象となります。

実際の例(文字コードの指定)

CONTENT/NCONTENT をご参照下さい。
DATE/NDATE メールヘッダ中に含まれる Date: 項目の内容を指定してフィルタリングを行います。
また特殊パラメータの [NONE]([]含む)を設定しますと「メールヘッダに DATEが無い」という条件が設定できます。(NDATEでは無効)
NDATE の場合は、指定された文字列が含まれていない場合に処理対象となります。

実際の例(タイムゾーン -0100 の指定)

FILTER10="-0100 Timezone","DATE"
FILTERSTART10
-0100
FILTEREND10

実際の例([NONE] の指定)

FILTER10="Date: が含まれていない","DATE"
FILTERSTART10
[NONE]
FILTEREND10

Date: 部は、基本的に以下のような書式でヘッダ中に記載されています。
  • Date: Sat, 29 Jul 2006 12:15:00 +0900
  • Date: Sun, 30 Jul 2006 01:35:15 +0400
  • Date: Thu, 27 Jul 2006 16:31:25 -0300
DATE で判別される箇所は、行頭の Date: 以降のデータです(上記の場合は太字になっている箇所になります)
日付そのものを指定することは通常ありませんので、指定するデータはほぼ時差を表現する +xxxx または -xxxx の箇所のみです。
日本の場合は +0900 が指定されていますので、+0900 を指定すれば「国内からのメール」は全てフィルタリングされます。 時差(Timezone)は、厳密に国別に全て分かれているのでは無く、緯度・経度によって指定されていたり、緯度・経度では無く特定の国の場合はその領土を所有している国で指定されている場合もありますので設定については注意してください。
(フランスとドイツは国は違いますが、Timezone は両者とも +0100 になります。)
RECEIVED/NRECEIVED
(ワイルドカード可)
メールヘッダ中に含まれる Received: 項目の内容を指定してフィルタリングを行います。

NRECEIVED の場合は、指定された文字列が含まれていない場合に処理対象となります。

実際の例(文字コードの指定)

FILTER10="spam received","RECEIVED"
FILTERSTART10
akisoftware.jp
FILTEREND10

Received: 部は、基本的に以下のような書式でヘッダ中に記載されています。
Received: from akisoftware.jp (akisoftware.jp [221.186.117.235])
by akisoftware.jp (1.60) with ESMTP id hBsz9282UX3TuCbRiE580VNQPsOQ9H6D
for <support@example.jp%gt;; Tue, 21 Nov 2006 21:42:07 +0900

上記は PMailServer2 での形式です。メールサーバによっては若干書式が違うことがあります。
この中で含まれる文字列を指定します。「from」「by」「with」「SMTP」「ESMTP」「id」「for」「@」などは必ず含まれますのでフィルタデータには使用しないでください。(全てのメールがフィルタされます)
MESSAGEID/NMESSAGEID
(ワイルドカード可)
メールヘッダ中に含まれる Message-ID: 項目の内容を指定してフィルタリングを行います。

NMESSAGEID の場合は、指定された文字列が含まれていない場合に処理対象となります。

実際の例(文字コードの指定)

FILTER10="spam messageid","MESSAGEID"
FILTERSTART10
@spammer.jp
FILTEREND10

Message-ID: 部は、基本的に以下のような書式でヘッダ中に記載されています。
Message-Id: <asa5dgady486g4rgasenkl@example.jp>
@ マークの左側が ID で右側がドメイン名です。メールクライアントで Message-ID が追加されている場合はドメイン名の代わりに PC 名がつく場合があります。
PMailServer2 本体の設定で「ヘッダに Message-ID を追加する(RFC4409)」が ON になっている場合はメールクライアントで Message-ID が追加されていない場合、サーバ本体で Message-ID の追加を行います。その時はサーバ側のドメイン名となります。
IPV4/NIPV4
(Pro版の POINT のみ)
SMTPから送信時の IPv4 アドレスを対象とします。
IPv4アドレスの指定は CIDR形式の必要があります。


127.0.0.1 を指定する場合は 127.0.0.1/32

またこのフィルタは単独での利用はできず、POINT タイプでのみ利用可能です。
単独で利用する場合は、各種フィルタにあるフィルタチェック等をご利用ください。
具体的な利用例としては、フィルタをしたい件名があるが、ローカルからの送信の場合は許可を行いたいというケースに対応することができます。
MULTI
(Pro版のみ)
EXEC/MULTI/POINT 以外のフィルタリング条件を複数指定して「全てが一致する場合」にフィルタリング処理を行います。
同時に指定ができるタイプは10個までとなります。
POINT
(Pro版のみ)
EXEC/MULTI/POINT 以外のフィルタリング条件を複数指定して「各項目が一致した場合にポイントを加算し合計ポイントが指定されたポイントを越えた場合」にフィルタリング処理を行います。
指定できる数は無制限ですが、余り多いと処理が重くなります。

POINT タイプを以下のように設定した場合(stock spam の場合)

TEXTCompany:5 ポイント
TEXTst0ck20 ポイント(0 は数字の0です)
TEXTTarget Price:5 ポイント
TEXTCurrent Price:5 ポイント
NDATE+090010 ポイント
FROM○○証券-30 ポイント
合計ポイント20 ポイント

●フィルタリングされる例
Return-Path: <stockinfo@example.com>
From: Stock Infomation <stockinfo@example.com>
Date: Thu, 9 Nov 2006 07:40:41 -0600(NDATE +0900 にヒット +10)
Subject: Strong buy!
Get the New Year Rolling Right. Company: EXAMPLE!(TEXT Company: にヒット +5)
Current Price: $1.70(TEXT Current Price: にヒット +5)
Target Price: $4.00(TEXT Target Price: にヒット +5)

フィルタリング条件の合計ポイントを越えた為フィルタリングが行われます。

●フィルタリングされない例
Return-Path: <stockinfo@example.com>
From: =?shift-jis?B?gZuBm4/YjJQ=?= <stockinfo@example.com>(デコードされた結果が「○○証券」となるので -30)
Date: Thu, 9 Nov 2006 07:40:41 -0600(NDATE +0900 にヒット +10)
Subject: Strong buy!
Get the New Year Rolling Right. Company: EXAMPLE!(TEXT Company: にヒット +5)
Current Price: $1.70(TEXT Current Price: にヒット +5)
Target Price: $4.00(TEXT Target Price: にヒット +5)

ヒットされた合計は 25 ポイントですが、FROM で -30ポイントされている為、フィルタリングは行われません。

ポイントや単語を細かく設定すれば柔軟に対応が可能です。
IMAGE
(Pro版のみ)
メールに添付されている画像(Jpeg/Gif)に対して画像フィルタを行います。

●フィルタ内ワイルドカードについて

フィルタ内で利用できるワイルドカードは、半角記号で * (アスタリスク)と ? (クエスチョン)の2種が利用可能です。

それぞれの利用方法は以下の通りです。

* 任意の長さの文字と比較されます。
mail.*.com は、mail.aaaa.com/mail.bbbb.com/mail.cccccc.com が該当します。

? 1文字の文字と比較されます。
mail.????.com は、mail.aaaa.com/mail.bbbb.com が該当します。

設定例
mail?.xxxx.jp を設定した場合、mail1.xxxx.jp 〜 mail9.xxxx.jp が該当します。
mail*.xxxx.jp を設定した場合、mail1.xxxx.jp 〜 mail10.xxxx.jp(二桁)も該当します。
mail?.*.jp を設定した場合、サブドメインが mail+任意の1文字+、ドメイン名は全て該当し TLD に jp がある物が全て該当します。

ワイルドカードには以下の制限がありますので設定の際はご確認下さい。


フィィルタリングで処理されたファイルは、SMTPフィルタ設定に従って、完全に削除されるか、サーバの Trash フォルダか、各ユーザーのメールボックス内のTrash フォルダへ保存されます。
各メールボックスの Trash フォルダに保存された場合は、直接フォルダを参照するか製品版付属の Web メール(PMUM) を利用するか、IMAP4対応版の場合は IMAP4 からアクセスする必要があります。