SMTP用動作設定はマルチドメインで運営されている場合も全て同一の設定が適用されます。
サーバーマネージャーを起動します。
サーバ管理タブを開き、SMTP用設定タブを開き、動作設定を開きます。
1回の送信で指定出来る宛先数
1回の送信で指定が出来る宛先数を指定します。標準では 100 になります。
無制限にした場合はメモリの許す限り宛先を指定できます。(お勧めはしません)
MAIL FROM で空アドレスを受け付ける(RFC821)
SMTP でメールを受け付ける際に、MAIL FROM: <>を受け付けるかどうかを設定します。
この設定は RFC821 でエラーメールを送信する際にエラーメール自身がループしてしまうのを防ぐ為に空アドレスで送信すると決められています。原則として空アドレスも受け付けなければなりませんが受け付けないように設定することが出来ます。
中継許可されたIPはSMTP認証の影響を受けない
ON にした場合は中継許可されたIPから接続された場合 SMTP認証が有効になっている場合でも SMTP認証を要求されません。
Version 1.29 以降の場合に、PMUM を利用する場合は PMUM が設置されたサーバのIPを指定して下さい。(同一サーバに設置されている場合は中継許可に 127.0.0.1 を指定すれば利用できます)
タイムアウト又は不完全なメールは破棄する
PMailServer2 はメール本文受信時にクライアントからタイムアウトが発生した場合にも、受信した範囲でメールの保存を行いますがその必要が無い場合は ON にして下さい。
一般的なメールサーバからの送信については問題はありませんが、サーバからの応答を見ずに送信、又はソケット通信でサーバが受信できないにも関わらず待たずに送信するソフトが一部あります。その場合にメール本文の終端を確認できずにタイムアウトが発生する場合がありますがそのようなケースの場合に保存するかどうかを決定します。
OFF にした場合は内容に関わらずメールボックスへ保存を行います。
ON にした場合はメールボックスへの保存は行わず破棄されます。
メール本文受信中のタイムアウトはメール本文の終端が確認ができず、サーバの MUA タイムアウト時間を経過した場合に発生します。
ヘッダに Sender を追加する(RFC4409)
一般的にメールエンベローブの差出人は From: で設定されますが、Sender: セクションは SMTPプロトコル中で指定された差出人のメールアドレスが設定されます。ヘッダ中に Sender: がある場合は書き換えを行い、無い場合には追加処理を行います。
Submisstion SMTP用の新しい RFC4409 にて追加するのが好ましいと指定されていますので、Sender: を追加する場合は ON を設定してください。(Submission Port を使ったメールは必ず ON になります)
RFC4409 は比較的最新のRFCです。和訳する際に解釈が違う可能性がありますのでお気づきの点がありましたらご連絡頂ければと思います。
ヘッダに Message-ID を追加する(RFC4409)
RFC4409 だけではありませんが、送信メール中に Message-ID が含まれていない場合にサーバ側で Message-ID を追加処理します。
Message-ID はクライアント側でメールを識別する為などに使われています。
殆どのメールクライアントは Message-ID を付加しますが、CGI から送信の場合などには付加されないことがあります。
Submisstion SMTP用の新しい RFC4409 にて追加するのが好ましいと指定されていますので、Message-ID: を追加する場合は ON を設定してください。(Submission Port を使ったメールは必ず ON になります)
RFC4409 は比較的最新のRFCです。和訳する際に解釈が違う可能性がありますのでお気づきの点がありましたらご連絡頂ければと思います。
ヘッダに Date: を追加する(PMailServer2のみ)
追加しない
なにも処理を行いません。
無い場合に追加
SMTPで受信したメールに Date: が無い場合「処理を行った日付時刻(サーバーでの受信日付時刻)」を追加します。
強制書き換え
SMTPで受信したメールに Date: が存在した場合でも「処理を行った日付時刻(サーバーでの受信日付時刻)」に書き換えします。(無い場合は追加します)
通常は利用しません。
通常 Date: フィールドはクライアント側で「送信した日付」として付加しますが、サーバーで受信した時点で日付が存在しない場合に補完する機能です。
送信専用サーバーなどで、送信日付時刻をサーバー側で付加させたい場合などにご利用下さい。
運用には注意をして下さい。強制書き換えを行った場合、全ての受信メール又は PMailServer2 を経由して送信されるメールの日付が処理対象となります。メーリングリスト等で内容が同一メールだったとしても送信日付が書き換わる等の弊害もあります。
ヘッダに From: を追加する(PMailServer2のみ)
追加しない
なにも処理を行いません。
無い場合に追加
SMTPで受信したメールに From: が無い場合「SMTPプロトコル中に指定されたメールアドレス」を追加します。
通常は利用しません。
通常 From: フィールドはクライアント側で「送信したメールアドレス」として付加しますが、サーバーで受信した時点で From: が存在しない場合に補完する機能です。
ドメイン名を厳密にチェック
PMailServer2 はローカルユーザーに該当しない場合は全て外部からのメールと判断するようになっておりますが、このチェックを有効にすることにより送信者のドメイン名に管理ドメインが含まれている際に該当するユーザーが居ない場合受け付けないようになります。
一部のメールサービス・メールマガジンなどでは、差出人に宛先のドメインを指定する場合があります。そのような場合はチェックに該当するようになりますのでご注意ください。
存在しないドメインからの送信
SMTP中で指定されるメールアドレスの @ より右を DNS へ問い合わせを行い存在しなかった場合に以下の処理を行います。
後述の「DNS 待機時間」も参照して下さい。
ドメインの確認方法は以下の3種類から選択します。
デフォルトは基本情報となっていますが、DNS サーバーによっては汎用的な ANY タイプで応答を行わない場合があります。
その場合は、メールレコード又は管理情報で問い合わせを行うようにして下さい。
受信を許可
ドメインの確認を行いません。
ヘッダに結果を追加
ドメインの確認を行った上で、存在しない場合は「X-DNSEXISTS: FAIL」をヘッダ中に書き込みます。存在する場合はヘッダへの書込は行われません
メーリングリストを予約処理
SMTPでメーリングリスト宛のメールを受け取った場合、受信した時点でメーリングリスト処理を行うか、該当する接続が終了してからメーリングリスト処理を行うかを選択します。
予約処理を行わない場合は、投稿後処理が終了するまでクライアントは待機する必要があります。
指定回数エラーが発生したら切断
PMailServer2 でサポートされていないコマンドを送信された場合、PMailServer2 は
500 5.5.2 Command unrecognized: <MTA/MUAが送信した文字列>
のエラーを応答しますが、このエラー応答をカウントして指定数以上になった場合、回線を強制切断します。
既に受信されているパケットは全て受信した後に処理が行われます(PIPELINING)ので、回数以上受信する場合があります。
SMTP禁止接続の処理
SMTP接続を禁止している IP アドレス又はドメインから接続があった場合の処理を選択します。
一時エラー(4xx)
4xx 系の一時的なエラー応答をします。接続元のサーバが正しく処理を行う場合は一定時間経過後に再接続が行われ配信処理が行われます。
永続エラー(5xx)
5xx 系の永続的なエラー応答をします。接続元のサーバが正しく処理を行う場合は再接続は行われません。
強制切断
エラー応答をせずにセッションを強制切断します。
再接続処理は相手側サーバの判断により実行されます。
受信してサーバのTrash
接続はそのまま処理されますが、受信したメールは無条件で Trash フォルダへ移動されます。
受信してユーザのゴミ箱
接続はそのまま処理されますが、受信したメールは宛先がローカルユーザーの場合、ローカルユーザー宛のメールボックスのゴミ箱に保存されます。
PMailServer2 の Webmail を利用していない場合は設定しないで下さい。ユーザーが操作できないメールボックスにメールが貯まりメールボックスが一杯になる恐れがあります。
受信して件名に[MEIWAKU]を追加
メールの件名に [MEIWAKU] を追加して宛先のメールボックスへ保存を行います。
受信してヘッダを追加(PMS2のみ)
メールのヘッダーに X-PMSFILTER: -5を追加します。
非ローカルアドレスの受信
設定名がわかりにくいですが(良い言い方を募集)メールアドレスの宛先のドメインが「管理ドメインに含まれており」尚かつ「サーバ上にエイリアスが存在しない」メールを、指定したメール宛と見なし受信処理を行います。管理ドメインに含まれないメールは従来と同じように処理されます。
このオプションを指定した場合、機能的に自サーバ宛のメールは全て受信することになります。
受信制限サイズ(製品版のみ利用可能)
ローカルアドレス以外から送られてくるメールのサイズを制限します。
指定されたサイズ以上のメールが送られてきた場合は永続エラー(5xx)を返します。
アカウント毎に設定する受信制限サイズよりも優先されます。
自動返信
自動返信用アドレス(自動返信時の送信アドレス)
自動返信を行う場合に、自動返信を送信するローカルのメールアドレスを指定します。
受信者が設定されている場合は、自動返信の設定が行われているユーザーのメールアドレスで送信が行われます。
メールアドレスを指定した場合は、どの受信者が返信を行っても指定されたメールアドレスにて自動返信が行われます。
自動返信を受信者以外で行った場合、自動返信に対する返信は指定したメールアドレス宛となります。自動返信を受け取った側はどのアドレスから自動返信が行われているかが表面上ではわかりませんので、下記の件名に %m マクロ(送信者のメールアドレス)を含めることを推奨致します。
自動返信に対して自動返信が行われてしまう場合などに有効です。
自動返信件名
PMailServer2 が自動返信を行い際に発行するメールの件名を設定します。
デフォルトは「Autoreply from %m」です。日本語を設定することも可能です。
%m は自動返信を行ったメールアドレスに置換されます。
「このメールは %m からの自動返信です」と設定した場合「このメールは user@example.com からの自動返信です」となります。
Addonタイムアウト(Pro版のみ)
Pro版で Addon を実行する際に指定した時間を経過した場合に制御を戻します。
0 以外を指定した場合、アドオンで実行されたコマンド、アプリケーションの終了を待たずに処理が続行されますのでご注意下さい。
Addon は確実に終了して頂くのが前提となっておりますが、万が一正しく終了しない場合該当する SMTP スレッドはデッドロックされ全ての SMTPスレッドがデッドロックされた場合 SMTP 接続が出来なくなります。0 以外でタイムアウトを設定して頂くことによりデッドロックを防ぐことは可能ですが、対象のメールについての保証(アドオン先でメールファイルがロックされたままタイムアウトすることにより PMailServer2 で対象メールの処理ができなくなる可能性があります)はありませんのでご注意下さい。
ローカル向けフォワードをMTA経由で処理
OFF(デフォルト)の場合は、ローカルユーザーからローカルユーザーへのフォワードは、フォワード先のメールボックスに「直接保存されます」またこの時点でフォワード先のアカウントでメーリングリスト・メールボックス内の数量&容量制限・キャンセルリスト・フォワードのみが有効になり、それ以外の機能は無効になります。
ON を設定した場合は、メールボックスに「直接保存されず」一旦 PMailServer2 の MTA に渡され、MTA が自分自身のSMTPに再送信します。(ONで利用する場合は「SMTP認証除外アドレスに 127.0.0.1」を設定して下さい。また、POP before SMTP が有効になっている場合は必要に応じてフィルタのダイレクトチェックを利用している場合は「接続許可IP」に 127.0.0.1,255.255.255.255 フィルタチェックを利用されている場合は、PASS / IP / 127.0.0.1 の設定を行って下さい。)
SMTPを経由した場合は全てのSMTPの機能が利用することができます。
ローカル同士のフォワードの際はメールキャッチボールも参照して下さい。
セッション最大接続時間
データの送受信にかかわらず1回の接続ごとに接続を維持できる時間を分で指定します。0 を指定した場合は無期限となります。
(データの無い、無通信時間による制限をかける場合は「全体」の「MUAタイムアウト」で指定します。)
非常に低速のままデータが送られてくる場合が多数発生した場合や、MUA 側の不具合によりセッションを維持したままの状態になる場合があります。この状況になりますと他の SMTP 接続が出来なくなる恐れがある為、一定時間経過したら接続を解除します。
DNS 待機時間
SMTP で DNS を利用する機能(ドメインの存在チェック等)で DNS データの応答を待つ時間と回数を指定します。
存在チェックで存在するドメインが存在しない等で DNS のレスポンスが悪い場合やなど、適時数値を変更して下さい。