DNS BlackList(DNSBL)によるSPAM ホスト問い合わせについて

SpamCop や spamhaus 等のサイトでは、SPAM の発信元となるホストのデータベースを構築しています。これらのサイトは DNS 経由でアクセスしてきたホストが SPAM を大量発信しているホスト、又は第三者不正中継対策がされていないホストかどうかをチェックすることが可能です。PMailServer2 でもこの公開データベースを利用して SPAM ホストからの受信を防ぐことが出来ます。
PMailServer2 では、問い合わせ方式に DNSBL 方式を採用しています。

注意
SpamCop や spamhaus へ登録されているホスト=そのホスト自身が SPAM を意図的に発信している訳ではありません。(発信している場合も当然ありますが)
クラウドやレンタルサーバーの場合は、貸し出している企業では無く、借りているユーザーが発信している場合が大半です。
上記のリストを作成している団体や企業それぞれにブラックリストへ登録するポリシー(方針)があり、それに該当するホストが登録されています。主に、第三者不正中継が出来るような設定になっていたり、SPAM を大量に送信しているにも関わらず、なんら対処を行っていないホストなどが登録されていくようです。上記以外にも多数同じ趣旨のサイトがあり、それぞれに固有のポリシーがあります。各サイトのポリシーについては、そのサイトを参照して下さい。


問い合わせの仕組み

  1. aaa.bbb.ccc.ddd ホストから PMailServer2 の SMTP へ接続が行われました。
  2. PMailServer2 は指定された DNS サーバに対して ddd.ccc.bbb.aaa.データベースドメイン名 の名前で問い合わせを行います。
  3. DNS サーバから 127.x.y.z 形式で応答が返ってきた場合は、aaa.bbb.ccc.ddd ホストはブラックリストに登録されている IP アドレスになります。
  4. DNS サーバから応答が無かった場合は、aaa.bbb.ccc.ddd ホストはブラックリストに登録されていないホストです。
もし、DNS サーバから 127.x.y.z 形式で応答があった場合は PMailServer2 は回線を強制的に切断します。

設定方法


DNSBL からの応答別の挙動を変更 (拡張子 .127ファイル設定)

この設定は通常は行う必要はありません。応答によって細かく制御をしたい場合に利用します。

Data フォルダに問い合わせ先のホスト名 + 拡張子 .127 のテキストファイルを作成します。
zen.spamhaus.org の場合は zen.spamhaus.org.127 となります。
このテキストファイルをメモ帳などで開いて下記のように登録を行います。
127.0.0.1,block
127.0.0.2,none
127.0.0.3,warning
127.0.0.4,none
127.0.0.10,block
127.0.0.11,none
上記は一例です。他にも応答はあり、応答によって動作が変わりますのでコピペして利用しないでください。
書式は IP,[block or none or warning] でスペースやコメント等は入れることはできません。
block は拒否を行い、none はなにもしません。
warning については、受信を行った上で送信先のメールボックスに配信が行われますが、件名の最初に、前述の「追加件名」で指定した文字列が付与されます。
必ず問い合わせ先の応答の説明を確認して登録を行って下さい。
未登録の応答の場合は、デフォルト応答に従って処理が行われます。

不正中継及び SPAM チェックのリストは複数のドメイン名を指定することが可能ですが、必要以上に多く登録するとそれだけ反応が遅くなります。
必要に応じて設定を行ってください。また公開データベースの内容は必ずしも100%正しいとは限りません。場合によっては送信者はなにも悪いことをしていないにも関わらず、ホストがブラックリストに載っている為、受信をキャンセルする場合もあります。公開データベースを利用して SPAM 等をブロックする場合は、公開データベースの内容をよく確認してから設定を行って下さい。