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静岡県浜松市であれこれソフトを開発している A.K.I Software のブログです。日々の開発日記やサーバー・セキュリティ関連の話題なども掲載。
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《《《 ネットワーク機器の購入は Amazon で! 》》》
Powered by BLOM PMailServer2 Version 2.48a をリリースしました
小さくも大きくも閉じたりもしません
22/06/19 08:37 / PMailServer2

表題のバージョンをリリースしました。

主な変更点として

1)不要な改行が付与される不具合の修正。

先日の 2.48 Patch で修正を行った分が適用されています。

2)マルチプロセスモードでハンドルリークが発生する不具合を修正。

マルチプロセスモードで運用をしている際に、特定の条件が重なるとハンドルリークが発生し、通信が不安定になる場合があります。
発生の有無に関わらずマルチプロセスモードで運用をされる場合は、更新を推奨致します。

3)DKIM 関連の機能追加と修正。

a) DKIM の正規化方法に relaxed を追加しました。
relaxed は従来の simple正規化と比べて極僅かな変更は許容する方法です。

b) ピリオドエスケープのオプションを追加しました。(重要)

DKIMで署名を行う際に、クライアントが変更した行頭にあるダブルピリオドをシングルピリオドに変更(*1)してから署名を行います。

どうやらそういう実装になっているようですので。

以下は愚痴です(笑)

(*1) かなり納得が出来ていないのですが、クライアントがDKIMの署名を行うということであれば、わからなくもないのですが。

配信側の SMTP が DATA コマンドにて受信したデータに署名を受信側サーバが DKIM の検証を行う際に「ダブルピリオドに変更された箇所をシングルピリオドに変換してから検証」しているということのようです。

このダブルピリオドは SMTP では DATA の最後にシングルピリオドにて DATA 終了ということになっていますので、途中にシングルピリオドがあった場合「クライアントが」ダブルピリオドに変換して、ここで終わりでは無いですよ。という為の仕組みです。

「送信者が書いたメールをクライアントがシステム的に改変を行っているので、間に入っているシステムはそれを復号した上で検証しなければならない」という理屈っぽいのですが、システム的には「現在の DKIM の実装でピリオド処理を復号してから署名するとした場合、将来的に別の仕様が加わった場合、DKIM 側もそれに合わせて改修しなければならない」ということになります。

それなら最初から「署名を行う側のサーバーで受信したメールを、そのままで署名し、検証側は受信したメールをそのままで検証する。で良いと思うんですがね。(そのように解釈していましたし、relaxed 正規化もなんでわざわざやるの?と思って実装していませんでした。)

そうすればクライアント同士のルールでメールに必要な変更を加えて、サーバー同士では、クライアント同士のことには関与しなくて済みますので。

DKIMのRFCの冒頭にも(以下引用+ DeepL 翻訳)

> DKIM separates the question of the identity of the Signer of the message from the purported author of the message.

> DKIMは、メッセージの署名者の身元に関する問題を、メッセージの作者と称する人物から切り離します。

切り離すって書いてあるじゃないですか。

なんで、こんな実装になっているかわからんのですが、まぁ、現実の実装がそうなっているので、それに合わせました。
その上でささやかな抵抗でオプションにて on / off するようにしました。(将来的に、この復号って辻褄が合わないので受信したデータをそのまま検証するようにしよう。という実装に変わるかもしれませんし)

これでも通らない場合は、ご連絡下さい。

[更新日付:2022/06/19 09:34:11]
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