PMail Server の Webmail に今更ながら付けましたので、少し関連話を。

Outlook Express などを使っていますと、たまに赤く ! マークがついていますが、これはメールヘッダ内に Priority というヘッダが付いているからです。

この Priority が少々くせ者でして
X-MSMail-Priority:
X-Priority:
Priority:
などなど表現方法が多数あります。
メールヘッダの先頭に X- が付く物はユーザー（アプリケーション）が任意に設定できる（している）ものを表します。

X-MSMail-Priority は見ればすぐにわかりますが、Microsoft社のメーラー（Outlook Express とか Windows Mail?)が付けているヘッダです。

X-Priority は Apple で使われているようです。

一番下の Priority: は、X- が付いていません。「一応」これが正式なメールの重要度を表現するヘッダなのですが、ここで少し困ったことが。

元々、メールヘッダの定義の中に Priority: という項目はありませんでした。Microsoft 社等が「あれば便利だろう」ということで自前で拡張したヘッダだったのですが、ユーザーが多い Outlook/Outlook Expressで使われていることもあり、正式に RFC1327 で Priority: という項目が制定されました。

前述の困ったことというのは、項目名は良いのですが、その設定内容で、X-MSMail-Priority: は high/normal/low の３種類で重要度を示しています（正直 low はいらないと思いますがね。使うシチュエーションがわかりません）
これが、RFC では、urgent/normal/non-urgent という値に変わっています。更に、X-Priority に至っては選択数が増え 1/2/3/4/5 となっています。
元々 Outlook/Outlook Express が追加した項目ですのでそれに準拠すればいいと思うのですが・・・

個人的な見解ですが、そもそも low ですら必要性が危ぶまれるのに５段階も付ける意図がわかりません。「このメールは重要だけど、もの凄い重要って訳じゃないから 2 かな？」なんて考えてメールを送る人がいるのでしょうか？

結局バラバラに定義されているヘッダなのですが、後発で対応する場合、既存のシステムに合わせなければ余り意味がありませんので、PMail Server の Webmail で重要度の設定が
X-MSMail-Priority: / X-Priority: / Priority の３種類が「全て」付くようになっています。（便宜上 Priority の 2 と 4 は付きません）

これまた個人的な考えですが、正式に定められているのであれば、Priority だけに対応して他は完全にスルーしたい所ですが、困ったことに OE などは X-MSMail-Priority しか見ないようですので、対応していないと・・・

送り側(Webmail)「重要なメールで急ぎで見て欲しいから重要設定をしておこう」

受け側(OE)「重要マークのメールは無いから後から見よう」

なんてことも出てしまいます。

Microsoft のように大きな所であればユーザーの声は殆ど届きませんので、どこ吹く風？のようにスルーできますが、うちのように声が届きまくる所は対応せざる得ない訳でして。

それよりも Internet のように広域でしかも切り離せないような技術を定義する人はもう少し考えて定義して欲しいものです。（最近また話題に上がっている IPv4 / IPv6 とかも。最初に DWORD で確保しておいてくれたら、足りないとかって話にならなかったのに。まぁデータサイズを極力小さくしたいってのは基本ですので、当時としては当然なんですが）