PMail Server 送信制限

Pro 版のみ利用できます。

送信制限機能は特定のメールに対して送信の拒否を設定する機能です。
通常の送信制限に対して、こちらの機能は添付ファイルの有無、メールサイズ、必須アドレス等の設定ができ情報漏洩問題の対策を行うことができます。
  1. サーバーマネージャーを起動します。

  2. サーバ管理タブを開き、SMTP用設定タブを開き、送信者制限を開きます。

  3. preset10.gif


(*1) TO/CC/BCC の違い

殆どのメーラーはメールの送信を行う際に、宛先(TO)と CC と BCC の指定が行うことができますが、サーバー側から見てこれらに違いは無く、メールのヘッダに

の違いしかありません。 メーラーで、宛先に「to@example.com」、CCに「cc@example.com」、BCCに「bcc@example.com」と指定した場合、ヘッダには

(略)
From: <from@example.com>
To: <to@example.com>
CC: <cc@example.com>
Subject: Test Mail...

メール本文

と記録され、実際にサーバーへ送信を行う際は

[SMTP] MAIL FROM: <from@example.com>
[SMTP] 250 2.1.0 <from@example.com>... Sender ok (送信者の指定)
[SMTP] RCPT TO: <to@example.com> (Toで指定した宛先の指定)
[SMTP] 250 2.1.5 <to@example.com>... Recipient ok
[SMTP] RCPT TO: <cc@example.com> (CCで指定した宛先の指定)
[SMTP] 250 2.1.5 <cc@example.com>... Recipient ok
[SMTP] RCPT TO: <bcc@example.com> (BCCで指定した宛先の指定)
[SMTP] 250 2.1.5 <bcc@example.com>... Recipient ok

と送信されます。(つまり CC や BCC を送るというコマンドはサーバーに存在せず、ヘッダに記録するか否かだけの違いでしかありません。)
PMail Server でいう BCC チェックとは「ヘッダに記録されていないアドレスがサーバー上で指定された場合、そのアドレスは BCC を使って送信をしたと見なす」となります。
関連しますが、同時に送信できる宛先を制限する場合は「サーバー管理」「SMTP用」「動作設定」の中の「1回の送信で指定できる宛先数」で制限をかけることができます。

(*2) HTMLメールのHTMLは実は添付です。

HTML メールは、直接エンコード形式が HTML の場合もありますが、全ての環境で HTMLメールの閲覧が可能とは限りませんので、殆どの場合、テキストと HTML を1つのメールの中に混在して送信するようになっています。

FAQ の中の「添付ファイルを削除したら本文が消えました」で MIME 構造の説明があります。

これは MIME形式と呼ばれるメールのフォーマットの中で multipart/alternative という形式(この意味は、メールが「複数のパートで構成(multipart)されており」「内容は同じですので好きな方を表示してください(alternative)」です。

つまり「1つのメールの中にテキスト形式とHTML形式の本文を『添付』しています。テキストを表示したい場合は プレーンなテキスト(TEXT/PLAIN)を表示して、HTMLを表示したい場合は HTML部(TEXT/HTML)を表示してください」という形になっています。

この為、添付ファイルをチェックという形で行いますと、HTMLメールも「添付があるメール」と見なされます。
HTMLメールで送信を行う場合非常に不便ですので、TEXT/HTMLを除外するオプションとなります。
ただし、HTML形式でも、添付ファイルが存在する場合はチェック対象となります。


(*3) サイズ 0 指定について。
サイズ指定を行わない場合は -1 を指定しますが、0 を指定し同時に必須アドレスを指定することにより「全てのメール(0byteのメールは存在しません)は必須アドレスに送信しなければならない。」という設定を行うことができます。
条件早見表
BCCサイズ添付HTML必須アドレス結果
××××BCCを利用した場合拒否
××××指定サイズを超えた場合拒否
××××添付ファイルが存在する場合拒否(HTMLメールを含む)
×××添付ファイルが存在する場合拒否(HTMLメールは許可)
×××BCCを利用した場合拒否
ただし送信先に必須アドレスがあれば許可
×××指定サイズを超えた場合拒否
ただし送信先に必須アドレスがあれば許可
×××添付ファイルが存在する場合拒否(HTMLメールを含む)
ただし送信先に必須アドレスがあれば許可
××添付ファイルが存在する場合拒否(HTMLメールはスルー)
ただし送信先に必須アドレスがあれば許可
×0を指定××TO/CC/BCCに必須アドレスが無ければ拒否