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静岡県浜松市であれこれソフトを開発している A.K.I Software のブログです。日々の開発日記やサーバー・セキュリティ関連の話題なども掲載。
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《《《 ネットワーク機器の購入は Amazon で! 》》》
Powered by BLOM 太陽発電用の商用電源自動切替機を組む。
小さくも大きくも閉じたりもしません
11/11/17 17:52 / 太陽発電&節電

独立系の太陽発電を行って、ある程度の発電量が確保できると、ほぼ確実とも言っていいほどやりたくなるのが

昼間は太陽発電、夜は商用電源で自動切替をしたい!

ということです。

チャーコンとインバーターを同じ会社(PowerTite 社や DENRYO 社)で揃えればチャーコンと連動して「電源を切る」ことは出来ても「切り替え」はちょっとできません。
高いものであれば、できるかもしれませんが、既に PV-1230 と SK-700 という組み合わせで構築したので後の祭りです。
専用の切り替え機はありますが「普段は商用電源で、非常時にソーラーパネル」というタイプばかりです。

んで、なんか無いかなーって考えていたのですが今の時点で利用できそうなのは、PV-1230 についている 12V の負荷端子です。
これは、12V 出して照明などを付ける端子なのですが、バッテリーが 11.5V 切ると自動的にカットしてくれます。

今は「低電圧チェック用LEDを付けました」の記事のように白色LEDを付けています。

バッテリーが 11.5V 切ると、LED が消える訳です。

ここまでまとめますと

1)条件判定が出来るのは PV-1230 の 12V 負荷端子のみ
2)SK-700 の注意事項として「インバーターの入力に開閉器付けちゃ駄目よ」

この2つの条件が出てきました。

1は良いとして2の「インバーターの入力に」と書いてあるので「じゃぁ、インバーターの出力ならいいの?」ってことになりました。
よくよく考えますと、100VAC の出力は、その先にコンセントとかタップとかが付きますので、当然スイッチがあるわけです。出力先にスイッチが存在しない。ということはあり得ない訳でして、スイッチ付けてもよいってことです。(というかそういう前提で作られていると考えて間違いないはず。じゃないと欠陥商品です)

となると
PV-1230 の 12V 負荷端子を使って、100VAC を切り替えればいいじゃん!ってことになりました。

んで、ググって探していたら、まさに需要にぴったりなリレーを発見。12V の on /off で 100VAC の切り替えをしてくれるのが



オムロンの LY2 DC12V です。
というか、amazon ってこんな商品まで取り扱いがあるのね・・・

リレーにはA接点、B接点とあり
A接点は「普段は off、通電すると on になる接点」
B接点は「普段は on、通電すると off になる接点」
です。どうも LY2 は結線によって A接点ともB接点を排他的に使えるようです。

それなら、LY2 を2個使って、片方をA接点、片方をB接点として繋げて、それぞれをコンセントとインバーターに繋げは切り替え機できるんじゃない?

しかも1個900円以下と安いし!2個でも \1,800 くらいじゃん!イイカンジだ。

ということで2個買う。

ついでに、LY2 の端子台も2個買います。



リレーをはめ込んで下の台で結線できます。
ねじ止めなどもできるようになりますので便利です。

そして、届いたので早速実験。

安定化電源で 12V 作って、繋げてみますと。通電した瞬間にパチンと切り替わります。いいよいいよー

しかし、ここで重大な問題が発生。
12V を切ると確かに off になるのですが、コイルが電磁石として機能して動くものですから、12V が供給されなくなってもすぐに離れない(数秒)。off にならないのです。しかもタイミングが微妙に変わります。

おぉう・・・これは想定外。

11/18 追記。
上は半分嘘でした。すぐに切れなかったのは安定化電源のスイッチで on / off していたのですが、これが原因ですぐに切れなかったようです。(徐々に電圧が下がる為)
スイッチ付けてみたら、すぐに切れました。PV-1230 がどのように切れるかによるのですが、すぐに遮断するようであれば、S-N21 いらないかもー。
まぁ、あれば確実っていうことで(^-^;


LY2 を2個使って、A接点とB接点を作ろうと考えたのですが、off になるタイミングがずれると並列になる瞬間があるのです。
直流であれば、同じ電圧なら問題無いような気がするのですが、今回は 100VAC の交流です。

交流には位相というものがあります。

同一の商用電源から電源を取るのであれば、位相は同じになると思うのですが、ソーラーパネルの場合は、商用電源とインバーターの電源と別々の電源です。
それぞれが連動している訳じゃないので、絶対に位相がずれています。位相がずれた交流を一瞬でも合成することになるので、多分、問題が出ると思います。(180度ずれていると、打ち消しあって 0V になるんじゃないかな?と想像。となるとタイミングによっては 42度ずれているとかになると、妙な電圧になりそう。多分 sin とか cos とかで合成するんだと思う。昔作った Wave(PCM)波形の合成の時のようになるんだろうな)

あぁぁ、こんなの実際に実験するまでも無く、まずいと思いますので、この方法は諦める。

んで、12V で A接点とB接点が連動する機器を探すのですが・・・これがありません。(C接点ってのもあるんですが、これも見当たらなかった)
LY2 もそうなのですが、A接点が2個とかB接点が2個とかばかりです。

24V ならチラホラあるんですが・・・

やっぱ、こういうのって回路を組むとかしないと駄目なのかなーって半分諦めていたのですが、三菱の S-N21 100V っていう電磁接触機という機器がありました。



接点が 2a2b となっているので、多分、A接点、B接点が連動する機械なんでしょう。

しかし、コイルの駆動が 100VAC なので、PV-1230 の 12V 負荷では使えません。
12V 負荷にインバーター付けて 100V にして繋げるとか考えたのですが、無駄多すぎ(笑)

・・・・・・いやいや、まてまて。

コイルに繋ぐ 100VAC を on / off すればいいんだろ?
LY2 使って 12V で 100VAC の on / off が出来るやん。

つまり

1)PV-1230 の 12V 負荷端子に LY2 を1個繋ぐ。
2)LY2 を使って、コンセントの 100VAC を on / off する。
3)LY2 経由した 100VAC を S-N21 のコイルに繋ぐ。
4)S-N21 のA/B接点を使って、インバーターの出力の 100VAC と商用電源の 100VAC を切り替える。
5)S-N21 は A/B 接点が連動するので、on / off は同時に行われる。
6)このままだと S-N21 で一瞬 off になる瞬間が出てくるが、S-N21 の出力先に UPS 噛ませばいいんじゃない?
瞬断対策にもなるし、サージ電圧も UPS で吸収してくれそうだし(ちなみに UPS は APC の奴)

なんとなくですが、いけそうだ。ということで S-N21 をポチる。

そして、昨日 S-N21 が届いたので、実験してみる(LY2 は回路図がケースに書いてあったのですが、S-N21 にそんなのは無かったので、データシートを落としたのですが、意味がわからんので、実際にテスターを当てて組み合わせを調べた (^-^; )

昨夜の真夜中に、ちまちま半田付けして、組み合わせて実験した所、上手くいきそう。

photo

仮組み〜

で、今日実際に組み込んでみた所、見事に切り替えができました。
正弦波インバーターなので UPS も電源は商用電源として騙されているので無問題です。

これで昼間の間に使う電力は、ソーラーパネルから。日が暮れるとバッテリー起動に、バッテリーが 11.5V を切ったら、商用電源に切り替えになります。
売電が出来ない小規模な基幹系とほぼ同じシステムです。
むしろバッテリー駆動がある分、お得です。

さて、実際に作ってみたのはどんなもんかと言いますと。

・使用部品

1)LY2 12V 1個
2)LY2 用端子台 1個
3)S-N21 100VAC 1個
4)電源ケーブル、2本(PC用の余り物を流用)
 実際に必要なのは、コンセントのオス型3個、メス型1個です。ケーブル2本を切って、オス型は単品で1個購入

5)配線用ケーブル少々

photo

LY2 は端子台に振られている番号。
S-N21 はコイル端子を上に見た状態での番号。

・結線
1)LY2 の 7/8 に PV-1230 の 12V 負荷端子を繋げる。
2)LY2 の 5/6 に電源ケーブルのオス型を繋げる。
 (これは後で商用電源に接続、S-N21のコイルに供給)
3)LY2 の 3/4 と、S-N21 の 7/8 に接続。
 (コイル駆動用、LY2経由で商用電源から供給)
4)S-N21 の 2/22 を1本にまとめる。(4'端子)
5)S-N21 の 4-32 を1本にまとめる。(5'端子)
6)コンセントのメス型に 4'/5' 端子を接続
 (これが 100VAC の出力になります)
7)S-N21 の 21/31 を電源ケーブルのオス型に接続
 (これは後で 100VAC 出力に接続、ソーラパネルから
 給電されていない時の電源になります)
8)S-N21 の 1/3 を電源ケーブルのオス型に接続
 (これは後で、インバーターの出力に接続)

・動作

a)PV-1230 の 12V 負荷端子に 12V が出力されている際は、7と8が接続され、インバーターから供給させる。

b)PV-1230 の 12V 負荷端子に 12V が出力されなくなったら(バッテリー電圧が 11.5V を切った状態)、2と7が接続され、商用電源から供給される。

c)バッテリーの電圧が 12.5V を超えた時点で、PV-1230 の 12V 負荷端子に 12V が再供給されるので、bの2と7が切断され、7と8が再接続される。

d)コイルへの供給用の電圧が遮断した(停電)の場合は、電源は商用電源となるので注意(バッテリーがあっても供給は停止します。配線変えれば対応できそうですが、バッテリーの消耗を重視するのが前提になっているので、停電時の対応は考えていません。緊急時は S-N21 を上から押えて接続すればいいや(^-^; )

全部で \5,000 くらいで作れてバッテリーの消耗で 12V の on / off がついたチャーコンがあれば、PV-1230 で無くても、汎用的に使えるはずです。
あとヒューズは適当に入れて下さい。

あと素人が考えた組み合わせですので、これを使ってなにか問題が発生しても責任はとれませんので、その点はご了承ください。

あ、ここは無駄じゃない?とか、こうしたらいいよ的なアイディアがありましたら、お願いします。(^-^;

11/18 追記

良さそうに見えたシステムだったのですが、朝になり天候が悪いと、PV-1230 で ON になっても、すぐに消費する為、on / off を繰り返してしまいます。(チャタリングという程では無いので、壊れることは無いと思いますが)
問題はこの状態が続くとバッテリーが 11.5V に逆キープされてしまうという問題が。
取り合あず、天候が悪いのが続くと分かっている場合はインバーターからの出力を商用電源にしておけば良いのですが。

もうちょっと工夫が必要です。(思いつきでやっちゃダメネー)

[更新日付:2011/11/18 14:11:20]
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記事へのコメント

名前 : H.Matsuda (2014/12/08 14:19:17)

申し訳ないのですが追記とありますが、なんの追記でしょうか?(先にコメントされていたのかもしれませんが、該当コメントはありません)

またメールアドレスが書かれておりますが、コメントを書かれた方がコメントを削除することはできませんので、削除される場合はその旨記載して下さい。

数日そのままにしておきますが、ご連絡が無い場合はコメントは削除させて頂きます。

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