title_parttitle_parttitle_part
静岡県浜松市であれこれソフトを開発している A.K.I Software のブログです。日々の開発日記やサーバー・セキュリティ関連の話題なども掲載。
<< 2024/03 >>12345678910111213141516171819202122232425262728293031
《《《 ネットワーク機器の購入は Amazon で! 》》》
Powered by BLOM FC2Domain を使ってみました。
小さくも大きくも閉じたりもしません
09/07/30 16:40 / IT関連

akisoftware.com のミラーサイトも置かせて貰っている FC2 には、ドメインサービスも提供されています。
所謂「独自ドメインを取得して、ネームサーバーにドメインとIPアドレスを紐付けするサービス」ですね。

やってみよう精神に則り、1つ手持ちのドメインを移管して、自前のサーバーで運用する設定をしてみました。
(ここでは、ccTLD である .com で行っています。汎用JPドメインの .jp はわかりませんが、似たような感じかと)

まず、FC2ID等でログインをして FC2 Domain にアクセスします。
FC2 で新規取得したドメインや移管したドメインがある場合は「現在取得中のドメイン」の中に、FC2 管理下のドメインが表示されています。
ここでは、固定IPを1つとexample.com を持っていると仮定して進めます。

左側のメニューに「DNS の設定」がありますので、そこをクリックします。
画面が切り替わりますのでドメイン名が example.com になっているか確認をします。
すぐ下に「DNS の種類」があります。FC2 サービスで利用する場合は良いとして、「代行DNS」と「独自DNS」の2種類がありますので、ここは「代行DNS」を選択します。

独自DNS は自前で DNS サーバーを2つ以上指定できる場合に利用できます。BIND 等で自前で2つ以上のDNS サーバー動かしている場合や、セカンダリDNSを引き受けてくれる所がある場合です。自前で DNS サーバーを動かしていても 1つしか無い場合は指定できません。

代行DNSは、自前で DNS サーバーを運用する代わりに FC2 の DNS サーバーに DNS レコードを設定して代わりに運用して貰う設定です。

独自DNSは、細かなDNS運用が可能ですが自前で DNSサーバーを構築する必要があります。
代行DNSは、DNSの運用を任せることが出来る代わりに、決められた設定しか行うことができません。

代行DNSを選択すると、FC2 のネームサーバー(DNS1〜5.name-services.com)が指定されますので、そのまま設定(変更ボタン)を押します。

これで、FC2 の DNS サーバーを利用出来る状態になりました。ただ、まだ DNS を利用出来るだけで、DNS の内容(レコード)が設定されていません。

次は「DNS レコードの設定」を押し、レコード設定画面に切り替えます。

ドメイン名が正しく選択されているのを確認して、DNS レコードを設定していきます。
FC2 の場合はドメイン1つに付き 10 個までレコードを指定することができます。

photo

(色が付いていますがわかりやすく着色しているだけです。実際は色は付いていません。)

上から順を追っていきますと

1)Host name に @ が指定されていますが、これは example.com そのものを指す場合に利用します。(厳密には違うのですが(正確にはゾーン情報が無い))
ホスト名(サブドメインとも言います。xxxx.example.com の xxxx の部分です)が無い場合は @ を指定するという事です。address の部分は、割り当てられている IP アドレスです。example.com に割り当てたい取得済みの固定IPを指定します。前後しますが、IP アドレスを割り当てますので、Record type には A (Address) を指定します。
最後に MX Pref とありますが、これはメールサーバーを指定する場合の専用の項目で、この数値が小さければ小さい程優先順位が高いことを意味します。(後述します)
FC2 の設定画面では、なぜか全ての項目に設定されますが、影響はありませんので気にしないことにします。

2)Host name に www を指定しています。
1と似たような設定ですが、ここは
www.example.com の IP はこれです。という設定です。
(1は example.com の IP はこれです。と言う事ですね)

3)Host name に mail を指定しています。
2と同じです。
mail.example.com の IP はこれです。という設定です。
固定IPが1つだけの場合は、特にいらないのですが
通例として、www. がホームページ、mail. がメールサーバーというケースが多いので設定しています。

4)少し特殊な設定です。1の例からすれば Host name に @ を指定していますので example.com そのものを指しているということになりますが、ここではゾーン情報が無いと言う意味で設定します。ゾーンの事から説明すると長くなるので、そういうことにしておいて下さい(^-^;

アドレスの箇所は、IP アドレスでは無く、ホスト名を含めたドメイン名を指定します。
注意点として DNS レコードにホスト名を指定する場合は、最後に必ず . (ピリオド) を入れる必要があります。
これは、IP アドレスを指定しているのか、ホスト名を入力しているか区別する為の必要なことで、必ず守る必要があります。
Record typeには MX (Mail) を指定します。
MX Pref には好きな数字で構わないのですが標準的な 10 を入力します。

これで設定は完了です。
DNS の浸透は TTL や expire 等にも影響しますが、早ければ数時間、遅くとも48時間。最長で1週間くらいです。
新規ドメインの場合は、割と早く浸透しますが、移管の場合は少し時間がかかる(キャッシュされていたりするので)ケースもありますので、既に稼働しているドメインの DNS の設定は計画的に行うのが良いと思います。



さてここで、DNS とメール(MXレコード) に関する補足をします。(私が書く記事なので流れ的に・・)

メールサーバーは、配信先を探す際に DNS サーバーを利用します。メールアドレスの @ の右側をドメイン名として DNS に「example.com のメールサーバーを教えてください。」と問い合わせします。
DNS サーバーは「example.com の MX レコードは mail.example.com ですよ。優先順位はこれね」と返答します。
メールサーバーは「mail.example.com ですね。じゃぁ、mail.example.com の IP アドレスを教えてください」と更に問い合わせを行います。
(最初の問い合わせの際に「メールサーバーは mail.example.com で、IPアドレスはこれです。と一緒に 送ってくる場合もあります。その場合は問い合わせは1回で済みます)
DNS サーバーは「mail.example.com の IP はこれです」と返答しますので、メールサーバーはそれを受け取ってようやく配信先の IP アドレスがわかるようになります。

複数のメールサーバーがある場合は、MX レコードの問い合わせをした際に

mail1 192.168.11.10
mail2 192.168.11.11

mail1.example.com MX = 10
mail2.example.com MX = 20
のように応答し、メールサーバーは MX Pref の小さい順番から接続していきます。
MX Pref が同数だった場合は、問い合わせ結果順で接続を試みていき接続と処理が出来た時点で終了します。
DNS 側で MX を全て同数にして応答する度に IP アドレスを順番を入れ替えて負荷を分散させる方法を DNS のラウンドロビンと言ったりします。

[更新日付:2009/07/30 16:40:52]
トラックバックを見る(0)
Log Link [https://akisoftware.com/cgi-bin/blom.exe?akisoft+sl+3426b77ec633d0f84848edeefe083c6fd44aca7f]
TB Link [https://akisoftware.com/cgi-bin/blom.exe?akisoft+tb+3426b77ec633d0f84848edeefe083c6fd44aca7f]

記事へのコメント

コメントはありません

名前
コメントキー
 
コメントする時はキーを正確に入力して下さい
コメント
アドレスを含んだコメントはできません
© 2008-10 A.K.I Software all rights reserved.