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静岡県浜松市であれこれソフトを開発している A.K.I Software のブログです。日々の開発日記やサーバー・セキュリティ関連の話題なども掲載。
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《《《 ネットワーク機器の購入は Amazon で! 》》》
Powered by BLOM Version 2.18b Memo&64bit化ロードマップ
小さくも大きくも閉じたりもしません
14/11/18 03:47 / PMailServer2

2,3日中、遅くとも今週末までに 2.18b をリリースする予定です。

主な変更点は

1)アカウントタイプに無効を追加しました。

文字通り該当アカウントを無効にします。
SMTP/POP3/IMAP4等の利用が一切出来なくなりますが、アカウント自体は残しておくことが出来ます。

2)サーバーマネージャーでアカウントタイプ別に色分けすることができるようにしました。

ファイルメニューから従来の色分けをしない設定に変更も可能です。

3)Webmail で携帯モードをオフにする設定を追加しました。

現在ブラウザの UserAgent に特定の文字列が含まれている場合に携帯モードになるようになっていますが、近年のスマホの普及により、スマホからアクセスした場合も携帯モードになり、いわゆるフルブラウザモードからアクセスする際は個別に設定が必要でした。

ガラケーからアクセスすることも減っていると思いますので(と言いつつも私はガラケーなのですが)携帯モードを強制的にオフにすることができます。
携帯モード自体は廃止される訳では無く、設定によって切り替えることができます。


閑話休題(開発裏話)

最近更新ペースが落ちていて、身近なユーザーさんから「開発を中断している?」と聞かれたのですが、実際にはこれ以上無い程変更を加えております。

去年くらいから更新履歴に「64bit化の準備」が時々出ているのですが、毎日この作業に追われています。

プログラマな人であれば「64bitでリコンパイルすればいいんじゃない?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、64bit版の前に、全コードを、まず Unicodeする必要がありこれが非常に手間がかかるのです。

PMail Serverは、元々 2004年から開発を始めており、当時 Delphi5 という開発環境で始めています。
その後、Delphi7 へ変わり、Delphi 2007 から現在の Delphi 2007 R2 と変わっています。

Delphi 2007 R2 までは ANSI開発環境(ShiftJISベース)だったのですが、これ以降の Delphi 2009 から開発環境自体が全面的に Unicode化されており内部処理も Unicodeベースになっています。

この為、莫大な量の過去ライブラリを(15年以上前から拡張し続けたライブラリの全移植になるので・・・) ShiftJIS ベースから Unicode ベースに移植する必要があり、この作業を1年前か延々と(そして時々サボりながら)進めています。

ただ、ShiftJIS ベースで保守する必要があるソフトもあり、完全に Unicode へ移植すると問題もある為、ShiftJIS ベースのライブラリは完全に保持したまま、Unicodeベースに対応する必要がありまして、二重に開発を行っている為、極端にペースが落ちております。
移植中に ShiftJISベースのライブラリに追加を行うと、同じ物を Unicodeベースライブラリに追加する必要があったりして、これがまたペースの遅れの原因になっています。

正直言いまして、現在の 32bit版 PMail Server2 自体は 64bit Windows Server 上で完全に動作し、当面の間はまったく問題無く、特に大きなデータを扱う訳でも無くデータベースとの連動をする訳でもありませんので、直近で 64bit版の必要は薄いのですが、将来的には 64bit化は必須でありますので、いつかは通る道なのです。

話は戻しまして、PMail Server2 のロードマップ的なことを書きますと・・・

1)64bit版は PMail Server3 では無く、PMail Server2 32bit版 / 64bit版として提供されます。
提供方法はまだ未定ですが、アップグレード自体は無償となります。
ぶっちゃけた話、64bit化の開発コストが半端無いので有償としたい所ですが、現時点での予定では機能的にはまったく同じ物なので有償にするとユーザー様に悪いなぁ、と。

2)32bit版の提供は、64bit版の提供を開始した後、Microsoft 社の Windows Server 2008 の延長サポートが終了する時点までサポートを行います。2020/01/14 ですね。
実質、まだ5年以上は続ける予定ですので、現在御利用のユーザー様もご安心下さい。

3)全てが 64bit で提供される訳ではありません。

サーバー本体等は 64bit での提供となりますが、付属ソフトの一部(Webmail等)については、32bitのままの提供となる予定です。将来的には、これらも 64bit版になる予定ですが、ここらの移植まで一気にやると、更にリリースが遅れてしまいますので。

4)リリース時期はまったくの未定です。

移植にまだ時間が大変かかることと、64bit化してパフォーマンスが低下するのでは意味が無いのでチューニング(試験的に 64bit版も存在するのですが、正直パフォーマンスが32bitと同等かちょっと悪いのです)を行う必要がある点と、大量のテストが待っていますので、来年中にアルファ版がリリースできたらいいな的な感覚で進めています。


最後に愚痴(笑)

Unicode化するにあたって、サロゲートペアという問題が発生したり、JIS - ShiftJIS - Unicode 間での非可逆変換問題(JIS → Unicode は OK ShiftJIS → Unicode も OK だが、Unicode → ShiftJIS では駄目とか。メールを扱うソフトは絶対に避けられない問題)が寄りいっそう遅々として進まない原因になっています。
Unicode で新規で作るならばいいのですがねー。

Delphi も Unicode への変換が出来ない文字列は潰してくれるので、結局 RawByteStrnig を多用する羽目になり過去との互換性を悉く潰してくれましたし・・・

[更新日付:2014/11/18 03:47:29]
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