ちょっと仕事でお客さんから「ネットワークカメラを導入したいんだけど、安くて良い物無い？」と聞かれて「ネットワークカメラなら AXIS かなぁ？」と思っていたのですが、ぽつぽつと製品検討をしていた時に、ふと Amazon で Tenvis というメーカーを発見。中国メーカーのようです。

レビューの評判も良く多機能のようなので、自分でも１個購入してみることにしました。

設置してみた感想ですが・・・

１）パンチルト（上下左右への視点変更）機能搭載。
２）赤外線による暗視撮影機能
３）有線・無線LAN 対応
４）Web ブラウザによる設定
５）iPhone / iPad 専用アプリ有り。
６）画質は綺麗という訳ではないが、必要充分の画質。
７）動態検知によるアラート（メールや FTP へのスナップショットの送信）

なかなかの多機能ぶりです。

まず気になる画質ですが

雨の日で照明を付けていない日のスナップショットです。

全体的にハレーションを起こしやすいようで白飛びが多いのですが室内で使うのであれば問題無いと思います。

暗視撮影機能は、むしろ日中よりも綺麗かもしれません（笑）

設定ですが、無線LAN を利用する場合でも、まず有線LANで接続してからの設定です。
マニュアルは余り親切では無いのですが・・・

１）まず付属のCDでソフト(IP Camera tool)をインストールする。

２）ソフトを起動させると、Mac アドレスでカメラ本体の検索が行われます。

３）カメラが見つかったり見つからなったりするので、IP Camera tool を再起動するか、右クリックで「Refresh Camera List」で見つかるまで頑張ります。

ちなみにデフォルトのセグメントが 192.168.1.0/24 なので、一時的に PC と直結して同じセグメントにしておくと認識しやすいかも。

４）メニューもなんも無いので、分かりにくいのですが

右クリックして、「Network Configration」で IP アドレスの設定が可能です。（無線LANの設定などはここでは出来ません。DHCP の有無と IP アドレスの設定のみ）

５）同じく IP Camera Tool に表示されているカメラをダブルクリックしますと、ブラウザ経由でカメラにアクセスすることができます。（工場出荷は admin / パスワード無しになっています）

上に言語設定がありますので、右の方にある「Japanese」を選べば日本語表示もできます。

６）まず、無線LAN の設定ですが、ログインした後に、右上にある「管理者設定」で「無線LANの設定を選びます」

７）無線LAN の AP (アクセスポイント）などを選んで共有キーなども設定します。

８）設定後に再起動がかかりますが、ここで注意点が一つ。
このカメラは本体起動時に LAN ケーブルが刺されているか否かで、動作が有線・無線と切り替わるようです。

初期設定は当然有線での接続になっていましたので、
ａ）再起動時にカメラがグリグリと動くのでそれが終わるまで待つ。
ｂ）電源ケーブルを抜いて、LAN ケーブルを抜く。
ｃ）再度、電源ケーブルを刺す。LAN ケーブルは繋がない。

という手順で設定して下さい。

９）基本的な設定は以上です。

インターネット経由で見る場合は、ルーター側でポート解放すれば OK です。
固定IPは楽ですが、動的IPの場合は、DDNS サービスもありますし、最新のファームウェアの場合、メールサービスの中でメールでグローバルIPを教えてくれる機能があったりと痒い所に手が届く仕様です。

実際に使ってみて気になった点ですが

１）FTP サーバーへのアップロードが正常に動作しない。
どうも相性っぽいです。殆どの場合問題無いと思うのですが、うちの FTP サーバーが悪いのか、通信エラーが発生して動作しませんでした。

２）時々リセットがかかる。
自動的に復帰するので問題なかったですが、ふと見たらカメラが変な方向を向いていたので、なんで？と思ったらリセットがかかっていました。

３）暗視モードの赤外線は目立つ。
悪い点ではありませんが、ある意味「ここにカメラがあるぜ」と宣伝しているようなものなので防犯には良いかもしれませんが、カメラが向いている方向がまる見えなので少し微妙です。

４）iPhone 3G回線でも普通に使える。
専用アプリがあります。
Tenvis で検索すると出てきて、専用アプリでカメラのパンチルトなども操作が可能です。

５）静止画像ならガラケーでもいける（笑）

http://[hogehoge]/snapshot.cgi?user=[ID]&pwd=[パスワード]

[hogehoge]はグローバルIP
[ID][パスワード]はそのまんま。
に置換してアクセスすると、静止画像であれば、ガラケーでも閲覧可能です。
user= の後ろを削れば、ID/Password 認証画面になるので、ダイレクトにアクセスされて好き勝手にのぞき見されるってこともないでしょう。

国産と比べて非常に低価格なので、ほんとに大丈夫か？と心配もしましたが、杞憂で終わりました。

コストパフォーマンスは良いカメラなので、ネットワークカメラを初めて導入するという点では良い製品だと思います。